「もう!なんで片付けできないの!」
子供部屋やリビングが毎日おもちゃやプリントで散らかっていると、ついイライラしてしまいますよね。
気づけば親が片付けて、場合によっては「これはもういらないでしょ」と勝手に捨ててしまう…ということもあるかもしれません。
ですが、子供が片付けできないのには理由があります。
感情に任せて捨ててしまうことは、かえって逆効果になることも。
この記事では、「子供が片付けできない理由」「親がやってはいけないこと」「親ができるサポート」について、解説していきます。
子供が片付けできない理由4選
まずは、子供が片付けできない理由を4つみていきましょう。
①「片付ける」の意味がよくわかっていない
大人にとって当たり前の「片付ける」という言葉は、子供にとってはあいまいな表現です。
どこに何を戻すのか、なぜ戻すのかのルールが明確でないと、そもそも行動に移すことができません。
「片付ける」とは何なのかを具体的に伝えるようにしましょう。
「片付けて!」ではなく、「ぬいぐるみはこっちの箱に入れてね」というように、何をどこにどうするのかを言葉にするのがポイント。
②片付ける場所がわからない
片付けるための収納場所が決まっていない、もしくは子供にとってわかりにくいことも、子供が片付けられない原因の一つです。
収納場所がわからないと、「どこに戻せばいいの?」と戸惑ってそのまま放置してしまいます。
また子供の手の届かない場所が収納スペースになっていたり、収納スペースが小さくて入りきらなくなっていると、片付けられなくなってしまいます。
スムーズに片付けられるような環境づくりが肝心です。
④今やっていることに集中していて気が向かない
子供は「今楽しいこと」「目の前のこと」に意識を集中させる傾向があります。
そのため、急に「片付けて」と言われても気持ちの切り替えができず、拒否反応が出てしまうのです。
⑤片付けの習慣がまだ身についていない
片付けは「教えなくても言われたらすぐにできること」ではありません。
毎日少しずつ繰り返す中で、「こうすればいいんだ」と理解していくものです。
習慣化されていない状態では、忘れてしまったり後回しにしてしまったりするのも当然のこと。
「遊んだら片付ける」ことをセットで繰り返していくうちに身についていきます。
片付けられない子供に親がやってはいけないこと
親としてイライラする気持ちは当然ですが、以下のような対応は避けたいところです。
- 命令口調で「片付けなさい!」と怒る
→ 恐怖で一時的に片付けたとしても、自主的な習慣にはなりません。 - 勝手に物を捨てる
→ 子供は「自分の気持ちを尊重されなかった」と感じ、片付けや整理への抵抗感を持つようになります。 - 「こんなのゴミでしょ」と否定する
→ 子供にとっては大事な“宝物”である可能性があります。気持ちに寄り添うことが大切です。
片付けできない子供に親ができるサポート5選
片付けできない子供に親ができることは、環境を整えてあげること・ポジティブな気持ちで片付けに向き合えるようにすることです。
ひとつずつ詳しく解説していきます!
①子供目線の収納で“片付けやすい環境”を整える
子供が片付けられない原因のひとつに、「どこにしまえばいいのかわからない」という状況があります。
そこでまず取り組みたいのが、子供の手の届く範囲に、わかりやすい収納場所を用意することです。
たとえば透明のボックスやイラスト付きのラベルを使えば、「ぬいぐるみ」「ブロック」などが一目でわかります。ボックスが斜めになっていて、中が見えるタイプもおすすめ。
棚の高さも子供に合わせて、出し入れがしやすいようにしましょう。
こちらはアイリスオーヤマの知育家具。正面からでも中身が見える設計で、引き出さなくても何が入っているか分かりやすいのがポイント。またボックスに色が付いているので、「ピンクの箱にぬいぐるみを入れようね」など説明しやすいですよ。
「片付けやすい環境」は、子供にとっての“できた!”を生み出す第一歩です。
②おもちゃの“量”を見直して、不要なものは手放す
物が多すぎると、大人でも片付けが面倒になります。
ましてや子供にとっては「どれから片付けたらいいの?」と圧倒される状態に。
定期的におもちゃの見直しタイムを設け、「もう使っていないものはどうする?」と一緒に考える習慣をつけましょう。
捨てることに抵抗がある場合は、「誰かにあげようか」「ありがとうと言ってお別れしようね」といった優しい言葉を添えることで、手放しへのハードルが下がります。
子供が自分で“選ぶ力”を育てるチャンスにもなります。
③小さな範囲から始めて“成功体験”を積ませる
いきなり「全部片付けて!」と言っても、子供には難しいもの。
まずは「今日はブロックだけ片付けてみよう」「この箱にしまってみよう」と小さな目標を一緒にクリアしていくことが大切です。
片付けのハードルを下げることで、「できた!」という実感を積み重ね、自信につながります。
④片付けができたらすぐにしっかり褒める
子供は、親からの反応にとても敏感です。
たとえ少しのことでも、片付けができたらその場ですぐに「すごいね!」「自分でできたね!」と具体的に褒めましょう。
褒められることで「もっとやってみよう」「次もがんばろう」という気持ちが自然と芽生え、自発的な片付け行動につながっていきます。
⑤一緒に片付けて“楽しい時間”に変える
片付けを「面倒なこと」から「一緒にやる楽しいこと」へと変えるのも、親のサポートの一つ。
タイマーを使って「3分間でどこまでできるか競争!」というゲーム形式にしたり、「お片付けのうた」を流してテンションを上げたりすると、子供のやる気も自然とアップします。
「親と一緒にやる」という安心感は、片付けへの第一歩を踏み出す大きな力になります。
まとめ
子供が片付けできないのは、「やる気がない」「だらしない」からではありません。
そもそも片付けの意味があいまいだったり、収納の仕組みが子供に合っていなかったり、物に対する気持ちの整理がまだうまくできなかったり。
親が一方的に「片付けなさい」と叱ったり、勝手に物を捨ててしまうと、子供は「理解されなかった」という思いを残し、さらに片付けを嫌いになってしまうかもしれません。
まずは、片付けがうまくいかない理由を理解することから始めましょう。
子供が自分で整理し、しまえるようになるために、焦らず寄り添いながら一歩ずつサポートしていきましょう。
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